- 症例及び口腔容積や幅径などで、適宜、装置を選択した際、その装置のバイトプレートが足らない時の対処・工夫は? あるいはこの場合、EFは使用不可か?
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EFが使用可能かどうかは診断にもよるが、使用を判断した場合、年齢と上下間咬合関係で選ぶ。
例えば、7歳の子供で年齢の割に歯が大きい場合、通常はスタートを使用するが、この場合、Tスリムを使用すれば良い。
また、10歳でそろそろ第二大臼歯が生えてくる症例などは、アーチが大きい為、EFガイドから始める。つまり、アーチフォームに合った物を使用する。
アーチフォームに合った物を使用するため、対処や工夫は行わない。
- 症例で適宜、装置を選択した際、その装置のティースシェープが、患者の歯牙の形態に著しく合わない場合の対処・工夫は? あるいはこの場合、EFは使用不可か?
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ティースシェープは現存の歯列の歯よりも大いと想定して作っている。
歯の方が大きい場合もあるかもしれないが、今まで見たことがない。
ティースシェープの目的は、その形に合わせるわけではなくて、ただガイドしているだけで、咬ませない。より精密におこないたいということであれば、エラストドンティクスなどを行わないといけない。EFはそこまで精密にできているわけではないが問題はない。
側切歯が無くてもただのガイドだから、使用しても大丈夫です。(2~2で測り、そのサイズを使用するが、3、4が合わない場合、バーなどで削り調節しても良いのか?)バーで削ったりはしない。合わない場合はコンポジットなどをつけて調節を行っても良い。
- 清掃にあたり、熱湯を用いた事によって、表面にベタつきが生じた時、対処・工夫の方法はあるか? この場合、あるいは新しいものに切り替える必要があるか?
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表面にベタつきが生じた場合は、新しい物に変える方が良い。しかし、基本的には毎日水で洗う。
2週間に一回くらいは歯磨き剤できれいにする。もっと丁寧にするのであればモナコのORTHO JUNIORという会社のシリコン清掃用の洗剤を使用する。熱湯での清掃は行わない方が良い。
- 睡眠時無呼吸症候群と診断された患者に就寝時の使用は可能か?
使用にあたり、特別な処置、あるいは工夫は必要か?
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*使用することによって鼻で呼吸が出来る。口を前に出して舌を圧排させるからトレーニングとしては良いのでは。
- キッドとスタートエボの使い分けの明確な基準は?
キッドの突起部分の役割は?
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キッドという物は永久歯の第一大臼歯が萌出する前に使用するものです。
スタートは出た後に使用するものです。
突起部分の役割はリップシールです。
- ジェットが10㎜以上は2ステップとあるが、通常のCⅡ選択はジェットが何ミリ以上を基準とするか?
あるいはセファロ診断における、どの基準をもって選択するか?
それはどの線・角度で、具体的な数値は?
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10mm以上は2ステップということです。
セファロも関係がありません。
オーバージェット10mmが基準になります。
- 上顎前突の場合、下顎劣成長型のみに使用と限定されるか?
だとしたら、上顎過成長型にはどのEF装置を用いるのか?
上顎過成長型の場合はEF装置は使用不可か?
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どちらが過成長、劣成長ということはないということになります。
現状をみて10mmのオーバージェットということになります。
上顎過成長はあまりないケースになります。
真の意味での上顎前突は5%くらいの例だと思いますが、別のアプローチになると思います。
- 4才~8才くらい、あるいは12・13才以上などの患者で、ジェットが10㎜以上ある場合、2ステップと同様の装置選択は?
同様とする装置はあくまでも代用としての位置づけで、効果が薄いのか?
あるいはこの場合、EF使用不可か?
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4~8才は2ステップを使用する。12才以上は、まだわからない。
- CⅢの選択基準はセファロ診断のどの基準をもって選択するか? それはどの線・角度で、具体的な数値は?
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前突か後退かセファロで確認します。まずクラスⅢを使用します。
- TMJの作用機序は具体的に装置のどの部分か?バイトプレートによる、顎関節ロックの解除であるならば、他のEF装置のバイトプレートと具体的に何が違い、どのように効果的なのか?
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他のシステムの材料は固い物が使われています。材料の違いが一番おおきい。既存ないろんな物があるが、皆ハードシステムだから咬合平面に働かない。傾斜を治せない。ソフトな素材だと、両関節のうまくいっている関節には働かないで、窮屈な関節の方に働いて、うまくバランスがとれる。それが最大のポイントです。
ジグと同じ様なことをする。上3mm、下3mm余裕がある。一番良いところにいってくれる。それが関節にとっても一番いい場所になるということです。一番良い場所になったときにコンダイルがどれくらい下がるかということも分かってくる。患者が一番楽な場所に到達するということです。
- ブレースエボやプロテクトエボで、口腔サイズが合わない患者には、工夫が必要か?
その工夫は具体的に何をするか?
あるいは使用不可か?
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筋肉の余計な力を排除することが大事であるということです。
工夫などは必要ありません。
- 患者に対する説明として使用期間はどのように説明するか?
症例別なのか?具体的な期間は説明は可能か?
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一装置を使用する期間は6か月が目安ですが、具体的な治療期間は絶対に言わない。
この最初の6か月が大事です。その期間、親にも厳しく協力してもらう事です。